1.
人間の本当の値打ちは、いうまでもなく、その人の着物や住居や食物にあるわけじゃあない。
君たちはどう生きるか
2.
尊敬せずにはいられない美しい心根や、やさしい気持ちのあることを知ったのは、君にとって、本当によい経験だった。
君たちはどう生きるか
3.
実行力といい、活動力といい、すばらしい精力といっても、それはいったいなんなんだろう。それは、人間が何かあることを成し遂げていく力ではないか。
君たちはどう生きるか
4.
もしも君が、学校でこう教えられ、世間でもそれが立派なこととして通っているからといって、ただそれだけで、いわれたとおりに行動し、教えられたとおりに生きてゆこうとするならば、
―コペル君、いいか、それじゃあ、君はいつまでたっても、一人前の人間にはなれないんだ。
君たちはどう生きるか
5.
本当に人類の役に立ち、万人から尊敬されるだけの発見というものは、どんなものか、ということだ。
君たちはどう生きるか
6.
コペル君。いま君は大きな苦しみを感じている。なぜそれほど苦しまなければならないのか。それはね、コペル君。君が正しい道に向かおうとしているからなんだ
君たちはどう生きるか
7.
つまりそんなときはどうすればいいのか……おじさんに聞きたいってことかい?そりゃあコペル君、決まってるじゃないか。自分で考えるんだ
君たちはどう生きるか
8.
人間は分子みたいにつながっている……でもそれはもしかしたらいい面だけじゃないのかもしれない……
君たちはどう生きるか
9.
まして、浦川君自身が、自分をいじめた山口君をゆるしてやってくれと頼むほど、寛大な、やさしい心を示したんだからね
君たちはどう生きるか
10.
僕は……本当はあんなにも卑怯な人間だったんだ……
君たちはどう生きるか
11.
でもね、たとえそのときは苦しくても……その経験を忘れてはいけないの。これからの長い道のりの中で……きっと何度も背中を押してくれるから……
君たちはどう生きるか
12.
僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている
君たちはどう生きるか
13.
世の中を回している中心なんて、もしかしたらないのかもしれない
君たちはどう生きるか
14.
変えられないことを考えるのをやめれば、余計な感情に足をとられない……いま自分がしなければならないことに、まっすぐむかっていける
君たちはどう生きるか
15.
そんな風にないがしろにしていい約束じゃなかった。本を書く人間が見つからないなら、自分で書けばいいだけのことなんだ……!!
君たちはどう生きるか
16.
ひとつのわかりきったことを、どこまでもどこまでも追いかけて考えてゆくと、ものごとの大事な「根っこ」の部分にぶつかることがあるんだ……
君たちはどう生きるか
17.
自分ばかりを中心にして物事を判断してゆくと、世の中の本当のことも、ついに知ることができないでしまう。
君たちはどう生きるか
18.
みんなでひとつの大きなかたまりになって肩を寄せ合ってるせいで……かえって抜け出せなくなるときもあるのかも
君たちはどう生きるか
19.
人間として、自尊心を傷つけられるほど厭な思いのすることはない。
君たちはどう生きるか
20.
世間には、悪い人ではないが、弱いばかりに、自分にも他人にも余計な不幸を招いている人が決して少なくない。
君たちはどう生きるか
21.
「死んでしまいたい」と思うほど自分を責めるのは、君が正しい生き方を強く求めているからだ。
君たちはどう生きるか