1.
人間の体の中で、心はとても大事なものです。その心を育てるのが絵本だと、私は思うんです
和歌山静子
2.
デビュー当時の私は自分の絵にあまり自信がなかったんです。「これでいいのかしら」と迷いながら描いていたから、その迷いが絵にも出てしまった
和歌山静子
3.
「王さま」シリーズなどさまざまな絵本の仕事を続ける中で、徐々に自分らしい絵というものが見えてきた
和歌山静子
4.
机の前で一人で考えているよりも、編集者といろいろ話をしていると、いいアイデアが出てくる
和歌山静子
5.
遠回りしているうちに、ひょこっとアイデアが出てくることがある
和歌山静子
6.
どの絵本もそうやって、編集者と卓球のラリーみたいに何度もやりとりをする中で、研ぎ澄まされてできあがったもの
和歌山静子
7.
絵本の中には、読んでいて涙が流れてくるようなお話もあれば、大笑いしてしまうようなお話もあります。絵本はそうやって、子どもの心に届くもの ―― いわば心を育てる大切な栄養素なんです
和歌山静子
8.
読み聞かせを始めたばかりの頃は、なかなか興味を示してくれないって悩んでしまうこともあるかもしれないけれど、心配することはありません。子どもは、お母さんやお父さんのひざの上に抱っこされているだけで、幸せなんですから
和歌山静子
9.
毎日毎日、ときには声色を変えたりしながら読み聞かせを続けるうちに、絵本の言葉の大切さに気づいて、自分もいつか自分の言葉で絵本をつくりたい、と思うようになりました
和歌山静子
10.
「ぼくが ぼくとして うまれたことが いちばんうれしい」という言葉は、息子が5歳のときに言った一言がもとになっています
和歌山静子
11.
5歳の頃、私が息子に「生まれてきてよかった?」って聞いたら、息子は「よかったよ」と言ったんです。「どんなところが?」と聞いたら、「僕でよかったよ!」って。この言葉を聞いて、私はすごくうれしかったんですね。
和歌山静子
12.
絵本の力って大人になっても持続していくもの
和歌山静子
13.
絵本というのは、大人が思う以上に、子どもの心の中にきちんと残っている
和歌山静子
14.
大人になって、ふとした機会に読み返してみると、懐かしさがぶわっと込み上げてくる。涙が出てくる人もいるかもしれません。でもその涙は、心を癒やしてくれる涙です
和歌山静子
15.
毎日毎日同じ本を何度も読み聞かせするのは、大変なことです。でもその絵本が、その子の心の中に大切にしまわれて、大人になってもずっと心の支えになってくれるかもしれないって思えば、多少大変でも読み続けようって思えますよね
和歌山静子
16.
お気に入りの絵本が見つからないときは、子どもと一緒に本屋さんに行くのもいいですよ。親がいいと思ったものでも、子どもも好きになるとは限らないから
和歌山静子
17.
子どもたちのエネルギーは本当にすごい。まるで花火が上がるかのような勢いで、わーっと来るんです。事前準備もいろいろあって大変なので、終わるとどっと疲れるんですけど、すごく“生きてる”って感じがするんですよね。
和歌山静子
18.
「性教育の絵本を作りたい」と思ったんです。絵本なら、親が子どもの成長に頃合いを見ながら、それぞれのタイミングで、一緒に読むことができますから。
和歌山静子
19.
山本先生と遠見先生、どちらも大人が子どもにどう向き合うかを真剣に考えている方に出会えて、信頼しながら本を作れたことは本当に幸せでした。
和歌山静子
20.
30年前に、性教育の本を書くことには、ある意味では清水の舞台から飛び降りるような覚悟が必要でした。
和歌山静子
21.
性交はこの絵本のわずか数ページにすぎません。それと同じように、性交は人生のごく一部でしかないんです。子どもたちはそこだけに注目するんじゃなく、命がどのようにうまれ、ひきつがれていくのか、この本で描こうとしたことの意味を、ちゃんと受け止めてくれました。
和歌山静子