1.
嫉妬とは、自分よりも優越している者に対して憎しみの心をいだくこと
塩野七生
2.
良いこともできなければ、かといって悪事に徹底することもできない人とは、何もできない人間ということになる。
塩野七生
3.
自分でも他者でも限界があることを知り、それでもなお全力をつくすのが人間とわかれば、人は自然に優しくなる
塩野七生
4.
嫉妬とは、相手に対して能力に劣ることの無意識な表われにすぎない
塩野七生
5.
歴史は必然によって進展するという考えが真理であると同じくらいに、歴史は偶然のつみ重ねであるとする考え方も真理になるのだ
塩野七生
6.
絶望は、人を過激にする。とくに、生真面目で思いつめる性質の人ほど、容易に過激化しやすい
塩野七生
7.
「手段」をつめることなしに口にする「目的」は、空証文以外の何ものでもない。
塩野七生
8.
追い込まれて、やむなく踏み切らざるを得なかった改革は、かならず失敗している。
塩野七生
9.
人は、仕事ができるだけでは、できる、と認めはしても心酔まではしない。
塩野七生
10.
100%の満足を持つなんて、自然ではない。天地創造主の神様だって幾分かの不満足は持ったに違いない。本当の仕事とは、こんな具合で少々の不満足を内包してこそ、実のあるものになるのだと思う。
塩野七生
11.
年をとるということは、自分の可能性を絞っていくことです。男も女も、可能性を絞るというのは、可能性の限界を知るということではありません。集中すべき的を、あくまでも絞り込むんです。
塩野七生
12.
中途半端は、何もしなかったことと同じ。
塩野七生
13.
自分が凡人であることを知った凡人は、もはや凡人ではない。
塩野七生
14.
人類は三千年このかたあらゆる統治形態を模索してきたが、支配階級の存在しない統治形態だけは考え出すことはできなかった。
塩野七生
15.
ときに何もかも忘れて夢をみることは、子供よりも大人に必要だ。
塩野七生
16.
危機を打開するには、何をどうやるか、よりも、何をどう一貫してやりつづけるか、のほうが重要です。
塩野七生
17.
正直に本心を吐露すること自体は悪くない。だがそれをしてよいかよくないか、してよい相手かそうでないか、の違いは厳として存在する。
塩野七生
18.
他者に良く思われたい心と、他者に良く思われなくてもやりとげなくてはならない想いの関係を、考えてみてほしい。野心も虚栄心も、マイナス面にのみ目を向けずに、積極的な面にも注目することによって。
塩野七生
19.
人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない
塩野七生
20.
危機の時代は、指導者が頻繁に変わる。首をすげ代えれば、危機も打開できるかと、人々は夢見るのであろうか。だがこれは、夢であって現実ではない。
塩野七生
21.
優れたリーダーとは、優秀な才能によって人々を率いていくだけの人間ではない。率いられていく人々に、自分たちがいなくては、と思わせることに成功した人でもある。
塩野七生