1.
空白の部分を考える、それが私の喜び
松本清張
2.
人間には、先入観が気づかぬうちに働きまして、そんなことはわかりきったことだと素通りすることがあります。これが怖いのです。
松本清張
3.
表紙の切れた岩波文庫が、私の絶望を救った。文学書を読む事によって、自分が救われたと信じている
松本清張
4.
疑いだね。体制や学問を鵜呑みにしない。上から見ないで底辺から見上げる
好奇心の根源とは?と聞かれ
松本清張
5.
推理小説が謎解きの面白さを骨子としている以上、トリックを尊重するのは当然である
松本清張
6.
私には時間がないんだよ。出発が遅かった私には、書きたいことがヤマのようにある。人生が足りないんだ
松本清張
7.
人生には卒業学校名の記入欄はない
松本清張
8.
自分は努力だけはしてきた。それは努力が好きだったからだ。思うように成果はなかったけれども、80歳になってもなお働くことができたのは有難い
松本清張
9.
木俣君、アルバイトでもなんでも、若い使い走りの子の名前は必ず呼んであげなさい
編集者に対して
松本清張
10.
推理は推理、真実の追及は別になければならない
松本清張
11.
疑問のところをとらえて、それを深く突っ込む。だから調べていく。探索していく。これがまた、自分の好奇心を満足させるわけです。
松本清張
12.
作家になるには、24時間、机の前に座っていられる性格であればいい。
松本清張
13.
この世では到底思いのかなわぬ高嶺の花。この隔たりこそ、切ないまでのあこがれをかきたてる要因である。
松本清張
14.
史実は結局は当時の人間心理の交渉が遺した形にすぎない。だから逆に言うと、歴史小説は、史実という形の上層から下層に掘られなければならないことになると思う。歴史小説と史実が離れられないゆえんである
松本清張
15.
三島由紀夫があんなふうに最後に、右翼だとか、国家主義者だとか言われているのは、皮相な観察だと私は思う。彼は題材を求めてそこに流されていったと思うんです。
松本清張
16.
雑誌は、死体解剖ではだめなんです。生体解剖じゃないと
松本清張
17.
遅れてきた職人のつらさを、まぎらわしてくれるのは文学だった
松本清張
18.
いい作品が少ないですね、社会派ということで、風俗小説か推理小説かわからないようなものが多い。推理小説的な意味で言えば水増しだよ。
松本清張
19.
鷗外流に史実を克明に淡々と漢語交じりに書くのが「風格のある」歴史小説ではない。史実の下層に埋没している人間を発掘することが、歴史小説家の仕事であろう。史実は結局は当時の人間心理の交渉が遺した形にすぎない。
だから逆に言うと、歴史小説は、史実という形の上層から下層に掘られなければならないことになると思う。歴史小説と史実が離れられないゆえんである
松本清張
20.
そうとも言えないんだ。彼女のおかげで、ぼくは悪女というものを初めて識った。あれ以来小説に悪女が書けるようになった。心の中では恩人と思ってるんだ
以前お付き合いのあった女性と苦労したことを聞かれ
松本清張
21.
人間、どんなときにも、何か心のより所をもつ事が大切だ
松本清張