1.
一心になれる人というのは、自分の人生を完成しますな。世にいう成功者の秘訣というのは、これじゃないかと思う。
升田幸三
2.
せんじつめていえば、そのもっている欠点を長所にする。これがプロの芸ということになるわけです。
升田幸三
3.
踏まれても叩かれても、努力さえしつづけていれば、必ずいつかは実を結ぶ。
升田幸三
4.
勝負は、その勝負の前についている。
升田幸三
5.
全局のことでも、また局部、局部のことでも、その一手の差を慎重に、そして最善をつくす人が、「勝ち」にゆくわけで、一手ぐらいなどといって、気楽にしとるやつが、結局は敗北につながる。
升田幸三
6.
棋士は無くてもいい商売だ。だからプロはファンにとって面白い将棋を指す義務がある。
升田幸三
7.
人はだれでも特異な存在であり、無から有を創り出す力を授かっている。
升田幸三
8.
やっぱり狙いをつけた一心さ、ですね。 そういうときは、かりに失敗しても、非常にいい経験というか、つぎの知恵になります。
升田幸三
9.
アマチュアは駒を動かしただけなんです。「指した」ということとは別のことですよ。
升田幸三
10.
一人前になるには50年はかかるんだ。功を焦るな。悲観するな。もっと根を深く張るんだ。根を深く張れ。
升田幸三
11.
人生は将棋と同じで、読みの深い者が勝つ。
升田幸三
12.
時代は変わっても、人間を磨くのは目的に挑戦する苦労だということは変わりません。いまの人も苦労はしてるが、それは物欲を満たす苦労で、自分独特、独創の苦労ではない。
升田幸三
13.
大切なのは創造です。人真似を脱し、新しいものをつくり出すところに、進歩が生まれる。
升田幸三
14.
イチかバチかのやけっぱちみたいなことをやるのを、勝負師という人があるが、これは間違いです。そういうのは勝負師とはいわない、賭博師という。
升田幸三
15.
仕事に惚れ、事業に惚れ、一道に惚れ、それに徹したやつは、やはりいちずなものが表へ出てくる。惚れただけでなく、成しとげたやつはまたそれに何かが加わる
升田幸三
16.
僕には不利だ、不可能だといわれるものに挑戦する性癖がある。全部が全部成功するわけではないけれど、それが新型になり、新手を生み、つまり将棋の進歩に繋がる。
升田幸三
17.
負けずぎらい一本でかかってくるヤツとは、勝負をするのがスコブル楽である。彼は「我」だけだからである。未熟な世界ほど「我」が強くなるのだからおもしろい。
升田幸三
18.
碁で私が得たいちばんの大きなことは、弱者の心理です。弱いものはどうしてもあせります。あせるし、局部の利益に非常にとらわれる
升田幸三
19.
一時期、ぼくは、神の前に出てもひるまない、そういう将棋を追求した時代があるんだが、突きすすめたものは、そこにきびしさがあり、鋭さがあっても、ならべてみると、なにか楽しいものがあるもんですよ
升田幸三
20.
私は自己暗示というのは、人生にとって非常にだいじなことだと思ってる
升田幸三
21.
たどりきて未だ山麓
升田幸三