1.
必需品なら二番手でも安いほうが売れます。しかし娯楽は二番煎じはダメです。たとえ安くても売れない。
山内溥
2.
運を認めないといけない。運を実力だと錯覚するということは、これほど愚かなことはないんです。
山内溥
3.
商売は、すべて結果論じゃないですか。成功したら、後から理屈がくっついてくるだけでね。栄枯盛衰は世のならいだから、成功したからといって、いつまでも、いつまでも続くわけがない。
山内溥
4.
日本ではブームに乗ったと思ったら執着しないほうがいい。それはもう売れなくなるという意味だと受け止めるべきで、善後策をたてておかないと手痛い目にあう。一つの価値観や目先の目標にとらわれないことこそ大切。
山内溥
5.
市場調査?そんなことしてどうするんですか?任天堂が市場を創り出すんですよ。調査する必要などどこにもないでしょう。
山内溥
6.
任天堂は東京を相手に商売してるんやない。世界や。
山内溥
7.
ヒット商品をつくる秘訣なんてない。
ただいえることは、ある種の能力があって、ひたすら目的に向かってそればかり考え続けておれば、いつか花がひらくときがくる。気持ちを持続しておくことが大切。
山内溥
8.
大容量ゲームは駄目。こんなことをしていたら世界中のメーカーがつぶれてしまうだろう。重厚長大なゲームは飽きられている。
ゲームは常に新しい楽しさを開発し、ひたすら完成度を高めていくことが本質である。
山内溥
9.
世間はよく成功者を手放しで尊敬してしまうが、成功者の言葉ならなんでもかんでも金科玉条のようにあがめるのはおかしい。
山内溥
10.
ユーザーは、ハードを買うんじゃないんですから。ユーザーはソフトを買うんですからね。
ユーザーは面白いソフトで遊びたいということでソフトを買うんです。ところがコンピュータですから、ハードがないと遊べないんですね。仕方なくハードを買うんですよ。
山内溥
11.
ゲームソフトについては今後、売れるものと売れないものの差が歴然としてくる。毎年、多数のソフトが出回るが、ヒット作品の種類は減るだろう。
ただ、売れ筋の製品の販売本数は落ち込むことはない。一番遊びたいと思うソフトは景気が悪くなっても懐が悪くなっても消費者は購入する
山内溥
12.
将来の結果は誰にもわからないというしかないが、正しいと確信する道を歩んでいるだけだ。当社は市場を啓蒙しようと考えているわけではない。任天堂は任天堂を守るためにやる。
山内溥
13.
僕個人の意見を言うとね、およそ物事に100%ということはあり得ない。人間ですから。だから「99%駄目だ」ということは言えても「100%駄目だ」ということは言えないんですよ。
山内溥
14.
異業種には絶対手を出すな。
山内溥
15.
これからのゲームは交換・収集・育成・追加の4つがキーワードになる。
山内溥
16.
企業においては、確かに冒険精神は必要不可欠のものだが、なにも現在、小は小なりにうまく暮らせているものを、わざわざヤケドしに行くことはないという気持ちも、私にはあります。
山内溥
17.
世間にはよく成功した人間を尊敬する人がいるけれど、それが僕には不思議でしようがない。たまたま運が良かっただけの人を、どうして尊敬できるんでしょうかね。
山内溥
18.
私はこれまで他社にソフト制作をお願いしますといったことは一度もない。やるのも、やめるのも自由。むしろやめてほしい。
山内溥
19.
人事を尽くして天命を待つというが、人事なんてなかなか尽くせるものではない。
そのときは、やるだけやった、あとはどうなっても満足だと思うかもしれないが、しくじったら、そのとたんに、ああしておけばよかった、こうもすればよかったと、次から次に反省が生まれるものです。だから、どんなに人事を尽くしたつもりでも、人間は所詮は天命を待つ心境にはなれない。
山内溥
20.
優秀なゲームを作れる人が少ないということは、くだらないゲームなら作る人が大勢いるということです。そんな人に市場を荒らされたら、育つものも潰されてしまう。
駄作が多く出回ると、消費者は不快感を持つようになる。そうなったら、娯楽市場なんてアッという間に崩壊します。駄作で市場を崩壊させないためにも、独占しなければならなかったんです。
山内溥
21.
努力したからうまくいった、と言う人がいるのは構わない。でも自分は違う。努力したから成功するとは限らないと思っている。
苦労だって経営者ならしていない人などいないから、自分が特に苦労したとは思わない。振り返ると何となくこうなっていた。運が良かっただけだ。
山内溥