1.
人生は無限の教訓に満ちあふれている。しかしどの一つとってみても、万人にあてはまるものはない。それを教訓にするかどうかは、君自身の選択にかかっている。
山本周五郎
2.
人間、本当に生きようと思って、実際にその生きることに情熱を感じて仕事をしていれば、金というものは付随的についてくるものです。
山本周五郎
3.
この世で経験することは、なに一つ空しいものはない。歓びも悲しみも、みんな我々によく生きることを教えてくれる。
山本周五郎
4.
この世で生きてゆくということは、 損得勘定じゃあない。 短い一生なんだ、 自分の生きたいように 生きるほうがいい。
山本周五郎
5.
勤労の裏づけのない富は、人間を誤る。
山本周五郎
6.
一足跳びにあがるより、一歩ずつ登るほうが途中の草木や泉や、いろいろな風物を見ることができるしそれよりも、一歩、一歩を慥(たし)かめてきた、という自信をつかむことのほうが強い力になるものだ。
山本周五郎
7.
目的を定めて事を起こすとき大切なことは、目的が達せられるかという結果ではなく、目的を達成するために努力する過程である。
山本周五郎
8.
心に傷をもたない人間がつまらないように、あやまちのない人生は味気ないものだ。
山本周五郎
9.
幸運を望む男よ、お前が三つしか事を為さないのに十の結果を望んでいる間は、幸運は来はしない。幸運を望む男よ、お前が二つ結果を得る為に、十の事を為したら必ず、幸運は来るぞ。
山本周五郎
10.
人間は調子のいいときは、自分のことしか考えないものだ。自分に不運がまわってきて、人にも世間にも捨てられ、その日その日の苦労をするようになると、はじめて他人のことも考え、見るもの聞くものが身にしみるようになる。
山本周五郎
11.
人間の一生には晴れた日も嵐の日もあります。どんなに苦しい悲惨な状態も、そのまま永久に続くということはありません。現在は現在、きりぬけてみれば楽しい昔語りになるでしょう。まあ焦らずに悠くり構えるんですね。こんな暮らしの中にもまた味のあるものですよ。
山本周五郎
12.
人間がこれだけはと思いきったことに十年しがみついていると、大体ものになるものだ。
山本周五郎
13.
どんなに賢くても、人間は自分の背中を見ることはできない。
山本周五郎
14.
能ある一人の人間が、その能を活かすためには、能のない幾十人という人間が、眼に見えない力を貸している。
山本周五郎
15.
ある意図によって操作されたものは、たいてい他の意図によって潰される
山本周五郎
16.
人間の真価は、彼が死んだ時、何を為したかではなく何を為そうとしたかである。
山本周五郎
17.
専門家を感心させる小説を書くのは、そう難しくはない。しかし、素人を侮ってはいけない。
山本周五郎
18.
人の一生は曲がり角だらけだ。
山本周五郎
19.
十のもので百のたたかいをする力は自分にはない。けれども十のものを十だけにたたかいきることはできそうだ。
山本周五郎
20.
あやまちを犯す人間は、たいてい責任を人になすりつけるものだ。
山本周五郎
21.
人間はたいてい自己中心に生きるものだ、けれども世間の外で生きることはできない。
山本周五郎