1.
頑な心は、不幸でいらいらして、せめてめまぐるしいものや数々のものに心を紛らす。そして益々不幸だ。
中原中也
2.
こんな思いをするのなら花や草に生まれたかった
中原中也
3.
思えば遠くきたもんだ。此の先まだまだ何時までか生きてゆくのであろうけど
中原中也
4.
一切は、不定だ。不定で在り方は、一定だ。
中原中也
5.
人がもし無限に面白かったら笑う暇はない。面白さが、ひとまず限界に達するので人は笑うのだ。
中原中也
6.
根本的にただ一つの態度しかない。すなわち作者が「面白いから面白い」ことを如実に現したいという態度である。
中原中也
7.
芸術家よ、君が君の興味以外のことに煩わされざらんことを。
中原中也
8.
生きるべし、死ぬべし、生きるべし!
中原中也
9.
詩の世界より他にどんなものも此の世にあるとは思はない
中原中也
10.
ごく自然に、だが自然に愛せるといふことは、そんなにたびたびあることでなく、そしてこのことを知ることが、さう誰にでも許されてはならないのだ。
中原中也
11.
恐らく、人が、思はず云い過ぎをしてしまふやうに、自殺も、思はずしてしまふやうなものに相違ない
中原中也
12.
表現とは描写することでは断じてない。表現とは自分自身であることの褒賞
中原中也
13.
芸術とは、自分自身に忠実であることだ。何を描くべきが?――描くべき何物もない!
中原中也
14.
汚れつちまつた悲しみに、今日も小雪の降りかかる。汚れつちまつた悲しみに、今日も風さへ吹きすぎる
中原中也
15.
美とは宿命である
中原中也
16.
芸術家たる芸術家が、芸術作用を営みつつある時間内にある限りにおいて、芸術家は他(ひと)に敵対的ではなく、天使に近い。
中原中也
17.
まことに人生、一瞬の夢、ゴム風船の、美しさかな
中原中也
18.
小説も批評も、もう読みたくありません。読むとすればやっぱり詩です
中原中也
19.
昔私は思っていたものだった、恋愛詩なぞ愚劣なものだと。けれどもいまでは恋愛をゆめみるほかに能がない
中原中也
20.
芸術とは、物と物との比較以前の世界内のことだ。笑いが生ずる以前の興味だ
中原中也
21.
芸術とは、自分自身の魂に浸ることいかに誠実にして深いかにあるのだ。芸術とは、自我を愛することの、誠実であることの、褒賞である!
中原中也