1.
人は人以上の者になることはできない、しかし人は人以上の能力の全部を尽くすべき義務を持っている。この義務を尽くせばすなわち英雄である。
国木田独歩
2.
実行せざる思いつきは空想と称し、また妄想と称す。
国木田独歩
3.
人生は戦場なり。何物、何事、何人に対しても仇討ちの覚悟をもって戦うべし。死すとも勝つの覚悟あれ。
国木田独歩
4.
朝日が波を躍出るような元気を人はいつも持っていなければならぬ。
国木田独歩
5.
道に迷うことを苦にしてはならない。どの路でも足の向く方へゆけば、必ずそこに見るべく、聞くべく、感ずべき獲物がある。
国木田独歩
6.
友を得るに急なる勿(なか)れ。親友は自然に得る者なり。
国木田独歩
7.
忍耐と勤勉と希望と満足とは境遇に勝つものなり
国木田独歩
8.
僕は時間の長短が人の真の交わりに関係するとは信じない
国木田独歩
9.
男女相愛にして肉欲に至るは自然である。肉交なき恋は、事実にあらずして空想なり。
国木田独歩
10.
自分を生んだから自分の母だ、母だから自分を育てたのだ。そこで親子の情があれば真実の親子であるが、無ければ他人だ。
国木田独歩
11.
人はどんな場合に居ても常に楽しい心を持ってその仕事をすることが出来れば、即ちその人は真の幸福な人といい得る。
国木田独歩
12.
富と功名!これ実に誘惑なり。吾は日々この誘惑に出あう。
国木田独歩
13.
人間とは自分の如き者なり、余りに其の前に茫然たる勿れ、社会とは人間の集合せる所なり
国木田独歩
14.
人は世間から生まれ出て世間の中に葬られて了うのではない、天地から生まれて天地に葬られるのである。
国木田独歩
15.
女は三ヶ月経つと飽きてしまう。夫婦なら仕方ないからくっついているが、あくびをかみ殺してその日を送っているにすぎない。
国木田独歩
16.
自由は飲んで尽くることなき希望の泉を予想せしむ
国木田独歩
17.
人の力をもって過去の事実を消すことの出来ない限り、人は到底運命の力より逃れることは出来ない。
国木田独歩
18.
汝の熱心を誇るなかれ、真面目を誇るなかれ。真面目という心持ちは、大して価値あるものにあらざるなり。
国木田独歩
19.
読書を廃す、これ自殺なり。
国木田独歩
20.
人は不幸と下劣と醜悪とを甘受して始めて幸福と善美とを得ん。
国木田独歩
21.
人生は戦場なり。戦いを宣告したうえは、書に向かっては書を征服し、人に向かっては人を征服し、事業に向かっては事業を征服するまで止むべからず。何物、何事、何人に対しても仇討ちの覚悟をもって戦うべし。死すとも勝つの覚悟あれ
国木田独歩