1.
世間は気次第で忌々(いまいま)しく面白くなるもの。
幸田露伴
2.
大きな成功を遂げた人は失敗を人のせいにするのではなく自分のせいにするという傾向が強い。
幸田露伴
3.
順風として喜んでいる人が遇っている風は、逆風として嘆いている人が遇っている風と、まったく同じ風なのである。
幸田露伴
4.
『努力して努力する』 これは真によいものとはいえない。『努力を忘れて努力する』 これこそが真によいものである。
幸田露伴
5.
運命とは何である。時計の針の進行が即ち運命である。
幸田露伴
6.
貧富何ぞ論ずるに足らんや、ただ一日を如実に働くべきのみ、幸福も不幸福も忘れた時が真の幸福であるだろう
幸田露伴
7.
恨みも憎しみも火上の氷
幸田露伴
8.
真の文明というものは、すべてある人々が福を植えた結果なのである。
幸田露伴
9.
人間は自分がいるところが曇ると、一部分ではなく、全体が曇ったと信じてしまう。
幸田露伴
10.
もしそれ真の意味に於て言を為せば、貧と富とは幸福と不幸福とに対して相即くところは無い。貧でも幸福であり得、また不幸福であり得、富でも不幸福で有り得、また幸福で有り得るからで有る。
幸田露伴
11.
「如何にあるべきか」を考へるより「如何に為すべきか」を考へる方が、吾人に取つて賢くも有り正しくも有ることであるといふ言は、真実に吾人に忠実な教であります。
幸田露伴
12.
人の常道、敗れたる者は天の命を称して嘆じ、成れる者は己の力を説きて誇る
幸田露伴
13.
見栄の行きどまりは、馬鹿げて大きなる石をかつぐ事なり。
幸田露伴
14.
どんな人もその気になれば友だちは見つけられる。現実生活に友だちがいない人にも、唯一友人を準備してくれるものがあるとすれば、それは書籍だ
幸田露伴
15.
仕事をして一杯やると、同じ酒でも味が違う。これを思うと、労働ぐらい人を幸福にするものはないかもしれない。
幸田露伴
16.
釣りの妙趣は、魚を多量に釣り上げる事にあるのでは無くて、釣糸を垂れながら静かに四季の風物を眺め楽しむ事にあるのだ。
幸田露伴
17.
美しく生まれつきたる女、十人に六人は心おごれり。美しく生まれつきたる女、十人に六人は智乏し。美しく生まれつきたる女、十人に六人は命薄し。
幸田露伴
18.
何事も半なるは有難からず。
幸田露伴
19.
努力には2種類ある。一つは「直接の努力」であり、もう一つは「間接の努力」である
幸田露伴
20.
他人によって自己を新になそうとしたならば、昨日の自己は捨てて仕舞わねばならぬのである。
幸田露伴
21.
身には疾あり、胸には愁いあり、悪因縁は逐えども去らず、未来に楽しき到達点の認められるゝなく、目前に痛き刺激物あり、慾あれど銭なく、望みあれど縁遠し、よし突貫して此逆境を出んと決したり
幸田露伴