1.
学んで商人の道を知れば、貪欲な心はなくなり、仁の心で仕事を努めるようになり、道を外れることなく栄えるのである。これが商人の学問の徳である。
石田梅岩
2.
お客さんを粗末にせずに正直に努めれば、八割方はお客さんの満足を得ることができる。そのうえで商売に精を出せば、生活の心配などないのだ
石田梅岩
3.
学問の道とは行動を慎み、目上の人を敬い、両親には仁愛を持ち、友には信義を持って接し、人類を愛し、貧乏な人には恵み、功績があっても自慢せず、倹約して派手な生活をせず、家業をおろそかにせず、家計は収入以上には使わず、秩序を守って家を治めるということである。
石田梅岩
4.
徳とは心に悟り、わが身において実行することを言います。自分の心を悟れば、父母には孝行をし、他人には嘘を言いません。嘘を言わないので、金銀の支払いに不正はありません。
石田梅岩
5.
真の商人は先も立ち、我も立つことを思うなり
石田梅岩
6.
商人の売買の儲けは、武士の俸禄と同じ。儲けのないのは、武士が俸禄を受けずに出仕するようなものだ。
石田梅岩
7.
商人は、左の物を右へ取り渡しても、正直に利益を取る。不正をして取るのではない。鏡に物をうつすように、隠しだてすることはない。商人は、正直に利益を取ることによってなりたち、正直に利益を取るのは商人の正直である。利益をとらなければ、商の道ではない。
石田梅岩
8.
人生の目的は利得ではない。正直である、正義である。
石田梅岩
9.
心底から子々孫々を愛する気持ちがあるなら、まず人としての正しい道を学んで家業が栄えるようにすべきであろう
石田梅岩
10.
富の主は天下の人々なり
石田梅岩
11.
商人は、国の法をよく守り、わが身をよく慎まなければならない。商人といえども、人としての道を知らずに金儲けをし、しかも不義の金を儲けるようなことがあっては、やがては子孫が絶える結果を招きかねない
石田梅岩
12.
真実を尽くすには、倹約をしなくてはならない。
石田梅岩
13.
倹約とはけちけちすることではなく、たとえばこれまで3つ要していたものを、2つで済むように工夫し、努めることである。
石田梅岩
14.
屏風(びょうぶ)と商人はまっすぐであれば必ず立つ
石田梅岩
15.
だからこそ商人は、正直であることが大切になる。水に落ちた一滴の油のように、些細なごまかしがすべてを駄目にする
石田梅岩
16.
心のおごりと贅沢は全ての悪の源であるので、まず第一に戒めなければならない。
石田梅岩
17.
お金は堂々と稼いだらいい。ただし、商売は正直と倹約の心を持って行わなくてはならないし、得た利益は、最終的に世の中のために役立てなくてはならない。
石田梅岩
18.
文字がなかった昔に、忠孝はなく、聖人はいなかったとでもいうのか。聖人の学問は行いを本とし、文字は枝葉なることを知るべし
石田梅岩
19.
商人の道とはお客さんが一円でも惜しいという気持ちを、満足という気持ちに転じさせることだ。
石田梅岩
20.
書物を読むことは、確かに学問である。しかし、書物を読んでも、文字の背後にある『心』まで理解しないと真の学問とはいえないのだ。
石田梅岩
21.
商人の蓄える利益とは、その者だけのものではない。天下の宝であることをわきまえなくてはならない
石田梅岩