1.
たったひとりしかいない自分の、
たった一度しかない人生を、
ほんとうに生かさなかったら、
人間、生まれてきたかいがないではないか。
路傍の石
2.
世界に、なん億の人間がいるか知れないが、おまえというものは、いいかい、愛川、愛川吾一というものは、世界中にたったひとりしかないんだ
路傍の石
3.
人間はな。人生という砥石で、ごしごしこすられなくちゃ、光るようにはならないんだ。
路傍の石
4.
おれは「苦労」をおれの「先生」だと思っているんだ。人間「苦労」にしこまれないと、すぐいい気になっちまう。
路傍の石
5.
人間が人間として生きなかったというぐらい恥ずかしいことはない。
路傍の石
6.
学校ってものは、からだとからだのぶつかり合うところだ。先生の魂と生徒の魂が触れ合う道場だ。それではじめて、生徒は何ものかを体得するのだ。一生忘れないものを身に付けるのだ。
路傍の石
7.
一年の計は麦を植えることにあり、十年の計は樹を植えることにあり、百年の計は人を植えることにあり。
路傍の石
8.
どうして貧乏人だけ手をつなごうと言うのだ。どうして、金もちだけ、のけ者にするのだ。金もちだって、人間ではないか。
路傍の石
9.
お月さまは、どうして落っこちないのだ。お星さまや、お天とうさまと仲よくお手てをつないでいるからだ。だから人間も、みんな、仲よく手をつながなければいけない。
路傍の石
10.
たった一人しかない自分を、たった一度しかない一生を
路傍の石
11.
おまえみたいなもんが、甘くしたらすぐつけあがる
路傍の石
12.
なんだい。あんなやつにもらって、ありがたがるなんて
路傍の石
13.
『艱難(かんなん)、汝を玉にす。』へこたれちゃだめだ。くよくよするんじゃないぞ
路傍の石
14.
一生ってものも、1度しかないんだぜ。
路傍の石
15.
いいか。人間はひとりだ。どんづまりは、ひとりっきりだ
路傍の石
16.
金もちには不正な者が多い。しかし、貧乏人だって、みんな善人とは限らない
路傍の石
17.
人は生まれてきた以上何かをなさねばならぬ。
路傍の石
18.
とどのつまり、人間はひとりだ。
路傍の石
19.
貧乏が悪い。何もかも貧乏が悪い。だからオレは学問をして偉くなって、見返してやるんだ
路傍の石
20.
人の世話になってはいけない。新井白石という人は河村瑞賢からの婿養子の話を断り、大学者になったのだ
路傍の石
21.
われ一人なり。われはこの世に一人しかいない。
路傍の石