1
燃えたよ……真っ白に……燃え尽きた
矢吹丈
2.
立て、立つんだジョー!
丹下段平
3.
「すばらしいあした」は今日という日を、きれいごとだけ・・・おていさいだけ整えて過ごしていては永久にやってこないわ
白木葉子
4.
もう一度……もう一度、力石の顔を……いいだろうおじょうさん……
矢吹丈
5.
人間は絶望的なピンチよりもたちの悪いピンチがある…。そいつはなまじ偽物の希望のあるピンチってやつだ…
丹下段平
6.
ひじを左わき下からはなさない心がまえで…やや内角をねらいえぐりこむようにして打つべし…
矢吹丈
7.
みごとだぜ、ジョー…。これでまた一歩…おれに近づいてきたな。この力石徹に…!
力石徹
8.
力石くん…わたしはあなたがかわきに耐えかねて減量をあきらめたことをかなしんだりしていません、それよりもあなたが少しでも、ほんの少しでも 人間らしい弱さをもっていてくれたということがとてもうれしいの
白木葉子
9.
まがりなりにも拳闘の世界で血を流しっこして生きてきたからには…いまさら中途半端なかたちで疲れただの拳闘をやめたいだのと、ぜいたくは言えねえ気がするんだよ
矢吹丈
10.
おれはあきらめないぜ自由になるためなら、地獄の底からだろうが、なんだろうが這い出してみせる
矢吹丈
11.
負い目や義理だけで拳闘をやってるわけじゃない。拳闘がすきなんだ
矢吹丈
12.
そこいらのれんじゅうみたいにブスブスとくすぶりながら不完全燃焼しているんじゃない。ほんのしゅんかんにせよ、まぶしいおど真っ赤に燃え上がるんだ
矢吹丈
13.
いざ、おれの手にかかって死なれてみると・・・・これほどまでに慕わしい存在に思えてくるなんて
矢吹丈
14.
そんじょそこいらの百万語のべたついた友情ごっこにまさる、男と男の魂の語らいだった。そうよ、友だちだったんだ、あいつは・・・本当の友だちだったんだ。
矢吹丈
15.
パンチ・ドランカーでこうまで廃人になっちまっても・・・勝負の妄執だけはまだまだ燃えくすぶっているんだ・・・!!
矢吹丈
16.
橋がなけりゃ橋をかけりゃいいんだ、おれたちの手でよ
矢吹丈
17.
今度はわしとおまえとでこの泪橋を逆に渡り、あしたの栄光を目指して第一歩を踏み出したいと思う
丹下段平
18.
この痩せさらばえたカサカサの体で立派に矢吹と打ち合って見せます
力石徹
19.
耐えるってことそのものが拳闘の世界なんだ。おれたちはその世界で生きていくんだ
矢吹丈
20.
自由を奪われるのは我慢ならねえが、負けるってことは、もっともっと我慢がならねぇ!!
矢吹丈
21.
おわった・・・なにもかも・・・
力石徹