1.
語りえぬものについては、沈黙しなければならない
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
2.
私の言語の限界が私の世界の限界を意味する。
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
3.
善悪は、主体によってはじめて成立する。そして、主体は世界に属さない。それは世界の限界なのである。
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
4.
きみがいいと思ったら、それでいい。誰かから何と言われようと、事実が変わるわけじゃない
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
5.
きみ自身がきみの世界だ。きみの生き方で、きみの世界はいくらでもよくなっていく。
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
6.
全ての科学上の問いに、答えが得られようとも、自らの人生上の問いには、答えは出せないだろう。もちろん、そのときは、何も問いは残ってはいない。実は、まさしく、問いがないことが、答えなのである。人類は、問題の消滅の中こそ、人生の問題の解決を見る
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
7.
正しかったり誤っていたりするのは、人間が言うことである。そして人間は言語において一致する。それは意見の一致ではなく、生活形式の一致である。
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
8.
言えることははっきり言えるものだ。はっきり言えないことは、沈黙していればいい。
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
9.
世界の中には、いかなる価値もない。仮にあるにしても、その価値にはいかなる価値もない
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
10.
語るのではなく示せ
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
11.
答えが言い表し得ないなら、問いを言い表し得ない。問いが言い表し得るのならば、答えも言い表し得よう
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
12.
太陽が明日も昇るであろうとは一つの仮定である。すなわち、太陽が将来も昇るかどうか、われわれは知らない。
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
13.
人として弱いということは、生きていくうえで受けるべき苦しみを自分で受けとろうとしないことだ
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
14.
愛されると嬉しい。愛されないと淋しい。愛されなくても、愛することができれば満たされる。愛が欲しくて見つめる。少しでも愛が感じられれば、胸が暖かくなる。愛するものがあれば夢中になれる。
そういう愛の代わりになるものはこの世に何もない。幸福と呼ばれるものの中には必ず愛が含まれている。いや、愛こそが幸福そのものなのだ
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
15.
地面にちょろちょろとしか生えていない雑草を引き抜こうとしてもまったく手に負えないときがある。大きくて複雑な根が土の中に深くはびこっているからだ。
難問とはえてしてそういう厄介なものだ。今までのやり方で解決できるものではない。目に見えるところだけ対処していてもどうにもならない。根こそぎ引き抜く必要がある
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
16.
少なからぬ人々は、他人からほめられようと思っている。人から感心されたいと思っている。さらに卑しいことには、偉大な人物だとか、尊敬すべき人間だと見られたがっている。それはちがうのではないか。人々から愛されるように生きるべきではないのだろうか
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
17.
どうしても苦しまなければならないというのならば、自分の中に住む善と悪の闘いにおいて善のほうに加担し、そこから生まれてくる苦しみに甘んじたい。自分の中に住む悪とまた別の悪の醜い戦いで苦しむよりずっとましだと思うから
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
18.
思考はそのままではいわば不透明でぼやけている。哲学はそれを明晰にし限界をはっきりさせねばならない
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
19.
幸福な人の世界は不幸な人の世界とは別の世界である
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
20.
人は欲しがっているものを本当に欲しいのではなく、別のものを手に入れたいと渇望している。たとえば、大型犬を欲しがっている人が本当に望んでいるものは自分が支配する力だというふうに
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
21.
信仰が人を幸せにすると言われれてきたことの意味がわかった。神にかしずいて謙虚に生きることによって、もはや人への恐怖感がなくなるからだ。ふだんのわたしたちはそれほど他人を恐れて生きている。
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン