1.
すべての点で善をなそうと欲する者は、必ずや善からぬ者たちのなかで破滅することになるからである。
マキャベリ「君主論」
2.
戦争を避けるために、混乱が続くがままにしては決してならない。というのは、戦争は避けられず、結局、君が不利な立場になるまで延期されるだけなのだから、と。
マキャベリ「君主論」
3.
人間は他の人びとが踏み固めた道を歩むのであり、彼らの行ないを模倣し続けるのだが、他人とまったく同じ道を進むこともできなければ、君が模倣する人たちの力量に達することもできないのだから、賢明な人間はつねに偉大な人たちが踏み固めた道を通って行くべき
マキャベリ「君主論」
4.
優れた人物は、自分より以前に称えられ栄光を授けられた者がいれば、その人物の立派な行為や行動をつねに心にとどめ模倣しようとした
マキャベリ「君主論」
5.
どのように生きているかということとどのように生きるべきかということは非常に懸け離れているので、なすべきことのために現になされていることを蔑ろにする者は、自らの保持よりもむしろ破滅を学んでいるのである。
マキャベリ「君主論」
6.
促成栽培の国家は、芽生えて急激に成長するその他すべての植物と同じように、しっかりと根を張ることができないので最初の悪天がそれを枯らしてしまう
マキャベリ「君主論」
7.
憎悪は悪行のみならず善行によってももたらされる
マキャベリ「君主論」
8.
慈悲深く、信義を守り、人間味があり、誠実で、信心深く見えること、そして実際にそうであることは有益である。だが、そのようであることが必要でなくなったら、全く反対の資質を持った人物になりきることができるような心構えをあらかじめ持っていなくてはならない。
マキャベリ「君主論」
9.
君主はどんなことも尋ねる質問者でなければならない。さらに、尋ねた事柄については、忍耐強い真実の聞き手でなければならない。それどころか、誰かが、何者かをおもんばかって自分に本当のことを言っていないことに気づいた時には、怒らなくてはならない。
マキャベリ「君主論」
10.
君主たちは、困難や自分たちに向けられた敵対行為を乗り越えた時に、疑いなく偉大になるのである。それゆえ、運をつかさどる女神は、世襲の君主よりも名声を獲得する必要性がはるかに大きい新しい君主を偉大にしようと望む時にはとくに、彼に対して敵を作り出し、彼に敵対するようにしむけるのである。
マキャベリ「君主論」
11.
民衆というものは頭を撫でるか、消してしまうか、そのどちらかにしなければならない。というのは、人はささいな侮辱には仕返ししようとするが、大いなる侮辱にたいしては報復しえないのである。
マキャベリ「君主論」
12.
危害というものは、遠くから予知していれば大作をたてやすいが、ただ腕をこまねいて、あなたの眼前に近づくのを待っていては、病膏肓に入って、治療が間に合わなくなる
マキャベリ「君主論」
13.
「この世の物ごとのなかで、みずからの力に基づかない権力者の名声ほど、もろく、当てにならないものはない」とは、古来賢人が語ってきた見識であり箴言でもある。
マキャベリ「君主論」
14.
賢明な君主は、いつ、どのような時勢になっても、その政権と君主とが、市民にぜひとも必要だと感じさせる方策を立てなくてはいけない。そうすれば市民は、君主にたいしていつまでも忠誠をつくすだろう。
マキャベリ「君主論」
15.
気前のよさぐらい、あなた自身を蝕むものはない
マキャベリ「君主論」
16.
人間は、恐れている人より、愛情をかけてくれる人を容赦なく傷つけるものである。
マキャベリ「君主論」
17.
君主が衆望を集めるには、なによりも大事業(戦争)をおこない、みずからが類いまれな手本を示すことである。
マキャベリ「君主論」
18.
人は、慎重であるよりは、むしろ果断に進むほうがよい。なぜなら、運命は女神だからだ。彼女を征服しようとすれば、打ちのめし、突飛ばす必要がある。運命は、冷静な行き方をする人より、こんな人の言いなりになってくれる。
マキャベリ「君主論」
19.
運命は抵抗力がないところにほど猛威を振るう
マキャベリ「君主論」
20.
一般的に言って君主は慈悲深くあらねばならない。しかし、この慈悲を、決して誤用してはならない。時に冷酷が平和を実現し、時に慈悲が破滅を導く。
マキャベリ「君主論」
21.
信義を守り、狡知に拠らない人間は賞賛に値する。しかし、それだけでは君主として偉業をなすことはできない。闘い方には、人間に特有な「法によるもの」と、獣に特有な「力によるもの」の二つがある。
マキャベリ「君主論」