1.
敗北を認めたときにのみ、戦争は敗北する
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
2.
我々軍人は、そもそもドイツ国民の大部分がそうであったように、あの数年間に得られた国内、国外の成功に魅力されていた
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
3.
ヒトラーのような人物がトップにいる体制に対抗する手段は事実上一つしかなかった。クーデター、すなわち実力を以って政府を転覆し「総統」とその主たる取り巻きどもを排除する事である
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
4.
ヒトラーは非武装地帯に関する規定の侵犯は自分が敢えて冒したリスクの中でも最大のものだったと、しばしば言明した
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
5.
彼(ヒトラー)は軍人にとっては国民に承認された国家元首であり、その機能によって最高司令官ということになる。軍に属する者は全て、この最高司令官に忠誠宣誓をなすのだ。
たとえヒトラー個人について、どのような評価をしていようと、その宣誓は軍人を「総統」と縛りつける現実であった
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
6.
ドイツ将校を動かしてきたのは祖国愛であり、軍人という天職に対する献身であった
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
7.
将校の世界観という見地からは、軍司令部の幕僚たちは一致団結していた
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
8.
不確かな情勢にあっても、あらゆる可能性に備えておくのは、最高司令部の当然の義務
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
9.
当時の我々は戦争願望など夢にも思ったこともなく、そんなことには動かされなかった
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
10.
ヒトラーは実務的且つ明確に中庸を得たことをしゃべったのである
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
11.
兵士の大多数は分隊を、分隊長の多くは小隊を、有能な小隊長は中隊や砲兵中隊を指揮できるように、平時に軍の将兵を鍛え上げておく
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
12.
幼年学校で叩き込まれたのは、際立った名誉観念、たとえ義務が重荷となろうとも服従を尽くすこと、克己心、そして何よりも義務観念により恐れる事を克服すること、確固不動の戦友精神だった
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
13.
プロイセン軍人は反逆しない
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
14.
我々、軍人にとっては軍と党の関係において、イタリアとドイツに類似点がある事は誤りようがなかった
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
15.
ソ連将兵は一般に好印象を与えた。彼らは概ね、苦しみに慣れている
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
16.
憎悪にまで高まった憤激、恐怖まで向かった不安は、政治においては悪しき相談役でしかない
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
17.
クーデター成功の前提条件は、いかなる場合においても国防軍全体の服従と国民大多数の賛成であったろう
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
18.
ドイツから侵略戦争を起こそうなどという願いはドイツ参謀本部には欠片もなかった
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
19.
個人的な事の全てよりも重要なのは、ヒトラーが陸軍指導部に打撃を加え、自ら国防軍の統帥権を握ったことにより、それからの僅かな期間の内に侵略戦争に繋がっていく政策への道を開いた事だったのである
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
20.
OKWとOKHの並立は、いずれのトップもヒトラーであったにも関わらず、重大な結果をもたらした
エーリヒ・フォン・マンシュタイン
21.
ヒトラーは極めて投機性の高い政治を行ったのかも知れないが、そのあらゆる外交行動において、直感に基づき、可能性の限界寸前で自制しているとの印象を与えていた
エーリヒ・フォン・マンシュタイン