1.
誰だって、この世に一ヶ所ぐらい思いどおりになるところがあっていい
色川武大
2.
才能で世間に出、それで自立している人は、まず自分の才分が世間とフィットしている偶然を喜ぶべきで、世間が何の関心も示さない部分、或いは、金銭を払うほどのことはない部分に、天賦の才がある人が居る
色川武大
3.
他の皆は、ずうっと先を歩いているんだ。自分だけ失敗して、何の実りもなしにうろうろしている。この先逆転のチャンスもない。そういう答えに直面しながら、この先長いこと耐えて健康に長生きしろって、そんなことは強制できない
色川武大
4.
私はおのれ自身を苦笑することをだんだん本格的に覚えて、劣等生として微塵も揺るがなかった
色川武大
5.
全勝を目指しちゃいけないんだ。人生そんなに上手くゆくわけはないし、全勝を目指す人は、弱いところがあってね、1敗しただけなのに折れちゃうことがあるんだ。人生、適当に負けることが大事さ。
色川武大
6.
負け越しでいいよ。六勝九敗でいいと思うなボクは。だたし、その勝った六番のうち、二つか三つは横綱大関といった大物を食ってなきゃダメだよ。その上での六勝九敗ならいいということさ。
色川武大
7.
幹線道路を行くようなコースで競争したってしょうがない。自分だけの生き方を作らないとしょうがないだろう。
色川武大
8.
プロは持続を旨とすべし
色川武大
9.
プロは六分四分のうち、四分の不利が現れたときも平気なんだ。四分は悪くても、六分は必ずいいはずだ、と確信してる
色川武大
10.
全勝に近い成績をあげてしまうのは、フォーム以外の運を大きく食っているからだということを忘れてしまう
色川武大
11.
本当に一目置かなければならない相手は全勝に近い人じゃなくて、相撲の成績で言うと9勝6敗ぐらいの星をいつも上げている人
色川武大
12.
何もかもが上手くいくはずはないのだから、何もかも、上手くいかせようとするのは、間違った方法論だ
色川武大
13.
立派な一生も愚かな一生もさして変わりはない
色川武大
14.
どの人物もおおむね立派なことばかりやっている。幸せも不幸も浅い足跡しかつけず、人々の目標も、普通に生きられればそれでいい、というふうに変ってしまった
色川武大
15.
日本人の主体は、規範じゃなくて、心なんです。千変万化する個人の心
色川武大
16.
自分の関心に他人を参加させようとすることを、一応、やめてみよう
色川武大
17.
群れから離れて一匹狼になると、自分を否定していたのでは辛すぎてかなわない
色川武大
18.
これまでのところ私が心から執着していたのは、生きるという方角よりも、生きられない、という方角に属することにあったのであり、にもかかわらず、一方で、生きるための努力や手続きを中途半端につけながら来たような不本意さがある
色川武大
19.
心のままにまっすぐ砂漠へ踏み込んでいって、飢えるか狂うか、生きられぬ段階に至るまでの、生きられぬことの葛藤のプロセスこそ、生きるということではあるまいか
色川武大
20.
勝負の世界に生き抜くには、自分のスタイルを保持しなければならない
色川武大
21.
どの道でもそうだけれども、プロはフォームが最重要なんだ
色川武大